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広島文化学園大学・短期大学の学修活動における生成AIの利活用に関する基本方針

2023-09-15 大学・短大 全てのキャンパス

広島文化学園大学・短期大学の学修活動における生成AIの利活用に関する基本方針

   広島文化学園大学・短期大学
   学長 坂越 正樹     


 広島文化学園大学・短期大学では、学修活動におけるChatGPTを始めとする生成AIの利活用に関する基本的な方針を下記のとおり定めました。ただし、下記事項はあくまでも現時点における暫定的な方針であり、今後の生成AIを取り巻く社会状況やAI技術の変化・発展に基づき継続的な検討・改善に取り組みます。学生の皆さんが生成AIの長所および短所を理解し、適切に利活用されることを期待しています。

1.生成AIの利活用に対する本学の方針
 本学では、学修活動における生成AIの利活用を一律に禁止せず、よりよい利活用の可能性を探ります。

2.授業における生成AIの利活用について
 大学での学修においては、社会に依拠して自ら課題を捉え、課題解決のために必要な情報を主体的に収集・整理し、批判的に考え、行動する力を高めることが重要です。課題に応じて情報を収集・整理する過程を生成AIにゆだね、出力された結果を無批判に課題に対する回答とすることは、思考する力を向上させる機会を逸することになります。ただ、授業の特性により生成AIの利活用の条件や判断は異なりますので、授業における生成AIの利活用については、所属学部・学科および各授業の担当教員の指示に従ってください。

3.学修活動における生成AIの利活用に関する留意点
 ChatGPT等の生成AIの回答を批判的に分析したり修正したりするなど、うまく使いこなせば決まり切った仕事の処理効率を向上させることができるという長所がある反面、下記にあげた短所や懸念も想定されますので、学修における生成AIの利活用に関しては留意してください。
(1)著作権侵害
 生成AIの出力結果には著作権侵害等の問題が含まれる可能性があります。回答をそのまま利用することが権利の侵害にあたることがありますので、十分に注意してください。
(2)個人情報等の漏洩
 生成AIに対する質問として入力した情報は、AIの学習に用いられる可能性があります。個人情報などを入力してしまうと、個人情報の漏洩に繋がります。絶対にしてはいけません。
(3)誤謬の可能性
 生成AIの回答には、一見もっともらしく見えても、間違いが含まれていたり、バイアスがかかっていたりする場合があります。回答を鵜呑みにするのではなく、必ず批判的に検討し、必要な修正を施した上で利活用する必要があります。生成AIの回答を適切に用いることは今後の社会を生き抜く上で大切な情報リテラシーの一つです。
(4)不正行為・剽窃
 他者の著作から全部または部分的にアイデア等を盗み、自分のものとして無断で用いることは許されません。ですので、レポート課題、卒論等では、根拠資料の出典を明記した上で、議論の展開が求められます。授業等で求められた課題を提出する際、生成AIの出力結果をそのまま用いることは不正行為・剽窃にあたります。

4.研修の継続と教育の質の向上
 大学の学修活動において、皆さんが生成AIを有効、適切に利活用するためには、大学教員自身の生成AIに対する理解が不可欠です。そのため、生成AIに対する最新の知識とスキル、そしてAIリテラシーを身につけることを避けて通ることができません。今後、継続的に必要な研修会等を企画し実施する予定です。
 学生の皆さんが学修活動において生成AIを適切に利用し、教員がそれを確実にサポートすることができる体制をつくることが、教育の質の向上につながると考えています。